伊坂・阿部「キャプテンサンダーボルト」超強力タッグによる至極の一冊。




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2015 03 29 19 54 28

話題作も話題作ですが、話題作になりうるだけのおもしろさがある。

どうも、伊坂幸太郎作品は多分単行本として発売されている作品はほぼ読了している月見水太郎(@tuki_mizu)です。

反対に阿部和重氏の作品は読んだことはありません。知識としてもメガネを掛けている芥川賞作家という以外持ち合わせておりません。

しかし、この本を読了してしまう頃には阿部和重作品ってどんなのがあるのだろうか、とブラウジングしている始末。それだけこの作品は魅力があるということなのです。


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そもそも小説に共作ってあるんですね

結構小説読んできているとおもいますが、共作物は初めてです。

てか、そもそも小説に共作ってあるんですね。

漫画の世界は結構作画と原作が別の人ってことはよくある話なのですが、小説における共作ってどうやるの?という疑問が沸き立ちます。そこでぶらぶらとネットをうろついているとこんな記事を発見。

史上最強の完全合作!阿部和重、伊坂幸太郎がそのすべてを語る第3回 全体の文体は?「合作」を突き詰める

このインタビュー記事は必見です。共作に至るまでの経緯とか、実際にこういう風に書いているということが理解できます。

んで、このインタビュー記事によるとなんと1章ごと交互に書いていくというスタイルらしいです。さらにすごいことにそれぞれの章をお互いに推敲していくということで、二人の小説家のエッセンスが混ざりに混ざっている本当の意味での共作ということになります。

文体といういうかセリフの言い回しというか、正直小説家によってかなり癖みたいなのものがあると思います。だから一つの作品に落とし込む段階でどっかに偏りというか、違和感みたいなものが出てくるかと思います。

しかし、この作品読んでいるときにその違和感みたいなものが全く感じられませんでした。

それはこういう書き進め方の工夫からくるものなのかもしれません。

タッグを組んだだけにタッグ物の作品に引き込まれる

わけのわからない見出しになりましたが、

人生に大逆転はあるのか?

小学生のとき、同じ野球チームだった二人の男。二十代後半で再会し、一攫千金のチャンスにめぐり合った彼らは、それぞれの人生を賭けて、世界を揺るがす危険な謎に迫っていく。

東京大空襲の夜、東北の蔵王に墜落したB29と、公開中止になった幻の映画。そして、迫りくる冷酷非情な破壊者。すべての謎に答えが出たとき、動き始めたものとは――

同じ野球チームだったのは相葉時之と井ノ原悠この二人の冒険活劇であるこの作品。何より面白いと感じたのは、この二人のキャラクターのバランスがピカイチという部分。終始この二人を取り巻く環境であったり過去であったりを中心に話は進んでいきます。

言葉の掛け合いや行動の一つ一つにそのキャラクターの色が出て溢れてきます。こういう技術というのは伊坂さんの得意技ではないでしょうか。

端的に言うならば、相葉のキャラは単純豪快、井ノ原のキャラは冷静沈着です。この二人のシーソーを上下するようなバランスが本当に輝いています。

共作ということでこういうタッグ物の着想が生まれたのかもしれませんが見事というほかありません。

めちゃくちゃなパズルが一つにつながる

サスペンス溢れるこの作品ですが、あらすじを見るとめちゃくちゃです。

東京大空襲、B29、大逆転、幻の映画、冷酷非情な破壊者、一攫千金のチャンス。

少し拾い上げただけでこれだけのキーワードがあります。これがどうやってつながるの?と疑問符が頭の上に浮かびますが、これだけの強いキーワードが最終的には大集結するわけですから、二人の物語の組み立てる建設技術に開いた口がふさがりません。

幾つかの話が並行して流れていくのですが、それが見事に一つにつながる流れはとても面白く読みやすかったです。

おわりに

伊坂作品を好んで読んでいる人には、特に抵抗なく読める作品になっているかと思います。結構な厚みがあるんですが、そんなに苦なく読めると思います。最初から結構飛ばしてる作品だと思います。

途中の中だるみもなく最後まですっきりと軽快に読める作品「キャプテンサンダーボルト」

是非一読。




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