震災は大きな爪痕をのこして、まだ癒えていない地域もあるが落ち着きを取り戻してきている。
スーパーに並ぶお惣菜を見ると「ほっ」と落ち着く気持ちになる。
記事執筆時点で水はまだ十分に出ないが、それでもチョロチョロと水道を流れる水を見ると安心を覚えたりもする。
しかし、震災というものは本当に精神力を試される。ただ日々を生活するだけで疲弊していくのだから、どうやって生気を養いストレスを避けるかということが重要になってくる。
食事や飲料水も重要だけど、いかに精神のバランスをとるのかに気をつけておかないと震災を乗り越えることは難しくなる。
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日常との違いにストレスはどんどんと溜まっていく。
震災は日常の当たり前のフローを奪っていく。朝ごはんを食べ、仕事に行き疲れて帰ったらお風呂に入る。お風呂から上がったらテレビや読書で時間を潰し、ベッドに横になる。
当たり前の日常を震災は無慈悲に奪っていく。
僕の場合は幸いマンションの危機的な倒壊の可能性があるわけではなかったので、部屋の行き来はある程度可能だった。
しかし、震度7が2度も起こった熊本の住宅の中で眠る気にはなれない。
そのため、眠るときは車中泊を余儀なくされ、断水しているため家でシャワーすら浴びれない、温泉には人が殺到し長い列を待つ。
食事の確保も困難で唯一空いているスーパーに足を運んでもほとんど食料品はなく。食料の売ってあるスーパーまで足を延ばすと往復で5.6時間はかかる始末。
とにかく日常のステップとは一味も二味も辛い。
これにどんどんとストレスが溜まっていく。
一週間ここが爆発しやすい時期。
テレビで2週間経つとストレスが爆発しやすいなどと言われていたが、僕は一週間この震災生活が続くだけで神経がすり減ってきつくなっているのがわかった。
最初の2、3日はアドレナリンが出ているのか麻痺している部分もあるが、一週間経つとその効果はもうない。
神経が先細りし、敏感になり、何に対しても怒りの感情が湧いていくる。
特に人間関係に顕著に現れる。
僕は病院で働いている関係で、震災の初日から仕事をしていた。そのせいもあって体力も精神もすり減るまでに時間がかからなかったのかもしれない。
仕事上のちょっとした気持ちのすれ違いにふっと怒りがこみあげてくる。それが大したことじゃなくても神経が敏感になっているために反応してしまうのだ。
特に家族での喧嘩は絶えない。
一緒にいる時間の長い家族との喧嘩は絶えない。
震災時に暮らし方に置けるちょっとした考え方の違いで大いに喧嘩をした。
普段喧嘩はあまりしない我が家も、やはり精神がすり減らされていると自然と喧嘩が多くなる。
またその喧嘩に心身の疲れが蓄積され、生活への活力が剥ぎ取られていく。
悪循環が生まれる。
精神のバランスをとるのが大切。
こんなちょっとしたことに怒りを沸騰させ、喧嘩に体力を取られるのは愚の骨頂だ。
できれば、イライラなどしたくない。
そのため僕はこういう時こそ日常になるべく近い状況に持っていくことが、精神のバランスを保つ秘訣だと思う。
例えば、めんどくさくてもお風呂に入る。
当たり前のように毎日お風呂に入っているので気付きにくいのだが、お風呂に浸かるというのは本当に癒しなる。
もちろん体を芯から温めることで筋緊張もほぐれ、心身ともに休まるのだ。
そのため、震災時のお風呂の確保は重要。忘るるべからず。
温かいご飯もまた同様に重要。お味噌汁一つのあるなしでかなり違う。震災時はどうしてもおにぎりなどの食べやすく携帯しやすいものを食べがちになる。
また水も貴重なので、お湯を沸かしてさらにそれを調理に使うことを避けてしまう。
だけど僕はあえてインスタントでもいいので味噌汁を一品作った方がいいと思う。
その温かさに救われるのだ。
月見的(@tuki_mizu)見解
怒りに関してはできるだけ避ける。それが震災を経験した中で僕が必要だと思う心構えだ。
ただでさえ特殊な状況下、怒りを抑えるというのは非常に難しいのだ、だから怒りから遠ざける。もしくは怒りが起こらないような精神バランスに気を使う。
ここ大事な部分だ。
震災は誰もが身に起こる事実。
それでは、月見水太郎(@tuki_mizu)でした。