いやー、恐ろしい。行動を起こさないってことがどれだけ影響を及ぼすかがわかりますねー。
コスト管理に関しては色々と語ってきましたが、こんな簡単な事で?って事をやった事で年間コストが数百万変わるんです。
これはほんと驚きです。
これを見てくださっている医療機関に従事している方たちに警鐘を鳴らします。黙っていてはダメですよ。実際に行動に移さなくては。
まずは年間コストを出してみましょう!
とりあえず年間に掛かっている物品に関するコスト出しをしておきます。出金の見える化ですね。
イメージとしては商品・単価・納入数・年間納入価格ぐらいでいいです。今だったらSPDシステムを導入されている病院も多いかと思いますが、こういうのがあると、統計を絞って出せるので便利ですね。
こういう管理をしていないところはとりあえず上20品目ぐらいを絞ってデータベースを作ったほうがいいでしょう。どの物品がどの程度病院内で使われているのかを把握することは非常に大事ですよ。
購入数や単価は単体ではあまり意味を持たない
よく出る話ですが、「Aは年間でものすごく使用量が多いから価格交渉の検討してみては?」とか「Bはものすごく単価が高いので見直しましょう」などコスト会議で意見が出ることが多いのですが、これを単品で見ていってはあまり意味がないです。
問題になるのはその商品が年間にいくら分支出されているかです。
これは結構当たり前なんですが理解していない人が多いので言っておきます。
例えば、単価が10万円のカテーテルがあったとします。一見この物品のコストはすごく高く感じるのですが、使用数が年間で5本しかなければ50万分の支出となります。
しかし、たとえ単価が100円のものでも、年間消費量が1万個あれば支出は100万円になるのです。
この二つは単価でいけば前者のほうが100倍くらい高いのに、年間のコストにしてみれば後者のほうが2倍も高い。
この場合見直すべき物品は後者ということになります。
ちなみに僕がコスト削減に取り組んだ際、一個数十円の低単価の商品の見直しを行い、年間で数百万のコスト削減につながった成功例がありました。
これマジですよ。単価が低いからと言って侮ってはいけません。
交渉時のワンポイント
大抵の商品はメーカー→卸業者→病院というフローで商品を購入していると思いますが、この時に一旦同種で別メーカーの製品を一緒に見積もりを取ることが重要です。
さらに卸業者も別の業者を使うことをお勧めします。
つまり今までの物品A=メーカーA=卸業者Aという流れがあったとしたら物品B=メーカーB=卸業者Bという新しいルート・商品の見積もりを取るのです。
この効果としてはまず新しい商品の導入は人的コストの削減につながることがあるというところです。
これは物品の種類にもよりますが、スタッフの労力が削減されるような新機能のある同種の物品が同じような価格で取引できる場合がありますし、少し高くなったとしても使い勝手の良さはスタッフの負担軽減になるのであれば、トータルプラスの要素にもなりえます。
次に、コストの適正な価格や最安の納入価格の目安は一つのメーカー、一つの物品では把握できないからです。つまり比較検討材料を増やすためですね。
さらに、見積もりを二つ取ることでメーカーや業者に対して価格に関するやる気を持ってもらいたいという部分もあります。
これはもし、病院として商品を変える気が無かったとしてもデータの蓄積や経験だと思って手間でもやっていくべきだと思います。
結果として
簡単にですが僕がコスト削減携わった上でのポイントをご紹介しました。
こんなこともうすでにやってるよ!という声もあるでしょうが、実はできていない病院って多いんですよ。病院ってこの辺の感覚が他の企業に比べると意識が希薄かと思います。
僕はこの方法で5点ぐらいの商品の見直しを行って、年間で数百万単位のコスト削減を行えました。関わった時間を集約すると2、3日分ぐらいの仕事量でできたのでかなりコストパフォーマンスはいいかと。
この調子で見直していけば病院の規模によっては1000万位軽くいくんじゃないかなーと思います。
とりあえずまだ何も行動を起こしていいないところは是非動いてみてください。
それでは、月見水太郎(@tuki_mizu)でした。
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